肥満について考えよう
体脂肪の原料は、脂肪だけではありません。脂肪分を作っているのは、3種類の栄養素、炭水化物、脂質、たんぱく質になり、これらの栄養素を必要以上に摂取することで、消費しきれなかった栄養分が体内に脂肪として蓄えられます。医学的には、肥満=太っているではなく、身体の中の脂肪が多すぎる状態のことを肥満といいます。
自分の肥満度は、体脂肪率やBMI値で確認することができます。
体脂肪の肥満の目安(女性)として、痩せすぎ(20%以下)、標準(20~30%)、やや肥満(30~35%)、肥満(35%以上)となります。
BMIの肥満の目安は、痩せ型(18以下)、標準(18~25)、肥満1(25~30)、肥満2(30~35)、肥満3(35~40)、肥満4(40以上)となります。ちなみにBMI値は体重(kg)/身長(m)×身長(m)によって求めることができます。
肥満の研究・治療の第一人者である大野誠先生(東京慈恵会医科大学)によると、「軽度肥満の男性を一か月間、減食のみで減量した群と減食に運動を併用した群に分けて減量経過を観察したところ、両群とも同程度の体重減少に成功しました。しかし、運動併用群では、骨量や筋肉量の減り方が少なく体脂肪が効果的に減少していることが明らかになりました。」とのことです。
運動を併用したダイエットは、除脂肪活性組織(骨や筋肉のことを示す医学的な専門用語)を減らさず、健康的かつ効果的に痩せられるということを示していますが、食事制限によるダイエットは、運動を併用した場合でも、骨量や筋肉量が減少しているということも示しています。
できれば、食事制限は行わず、規則正しい生活をして痩せていくことが最も身体にとっていい方法であるように思われます。
