冷えを感じない冷え性
最近では本人に自覚がない冷え性があることが分かってきました。本人はもとより体中を検査しても全く冷え性の所見が見られない患者さんがおられるのです。身体を温める漢方薬などを併用しないと治療効果が上がらない病態があることを、小倉重成先生が発見をし、これを潜証(潜んだ病床)と命名しました。
何か体調が悪いが検査をしても原因が分からない方などは、潜証が原因である可能性があるので、病院で検査をして頂いた方がいいかもしれません。
原因としては、冷房の普及、体を冷やす食べ物(サラダ、果物、酢の物、砂糖など)の摂取量の増加、運動不足などの生活習慣の変化が、潜んだ冷え性の増加をもたらしたと考えられています。
典型的な潜証の症状としては、体の芯の部分が冷えているため、皮膚にある冷えの感覚受容器が感知しにくく、冷えを自覚できないと思われます。
