骨盤矯正について
骨盤矯正のために整体院に行くと、数回の施術を勧められることがあるようです。
ところによると12回ほどの施術を勧められるそうです。
「骨盤が開いているから太っている」ので骨盤矯正が必要と言われたと言われたと聞いたこともあります。
実際のところ、骨盤矯正とは何なのでしょうか。骨盤って開くのでしょうか。
カイロプラクティックを正式に勉強している人は、骨盤が開くという表現はしません。
まず、骨盤は恥骨結合で繋がっているために、開くことはありません。この靭帯が開くのは出産のときのみで、出産後24時間以内に骨盤がどのような状態であれ固まってしまいます。
以前は、産後、骨盤を帯などで締めていたそうですが、最近はされていないので、産後に骨盤の矯正が必要になることがあるようです。
この場合の骨盤矯正は、生活習慣などが原因ではないので、1度の施術で終了します。
生活習慣に由来する骨盤の不具合や、腰痛の場合は数回の施術が必要になることがありますが、通常は2~3回多くて5回ほどの施術で終了します。
骨盤矯正とは、どのように行うのでしょうか。

腸骨は、カイロプラクティック的表現では、後方下方(PI)、前方上方(AS)、内方(IN)、外方(EX)に歪みます。実はその他、上方又は下方の歪みもありますが、一般的なカイロではその概念がありません。
一般的に、骨盤は恥骨結合で繋がっているために、片方の骨盤が後方下方の場合他方の骨盤は前方上方に歪み、片方が内方の場合他方が外方に歪みます。ただ、例外もあります。
そして、恥骨結合の歪み、前方、後方、上方、下方の矯正が必要になります。理論的には後方、骨盤の歪みを矯正すれば前方にある恥骨結合も矯正されているはずなのですが、実際はそうはいってくれません。
そして、仙骨の歪みの矯正が必要になります。仙骨に背骨がくっついているので、この仙骨の歪みが背骨の歪みの原因となってしまいます。
仙骨の歪みは、屈曲、伸展、側屈、回旋をそれぞれ検査して矯正する必要があります。
これで骨盤の位置的な矯正は終了しますが、最も大切な矯正があります。
それは、仙骨上の腸骨の動き(仙腸関節)、腸骨上の仙骨の動き(腸仙関節)の矯正のなります。これを矯正しない限り、腰痛やその他の不具合は解消されません。
ここまで書くと、大変に感じるかもしれませんが、一般的な方ですと5分ほどで矯正は終了します。

骨盤矯正だからと言って、骨盤だけの矯正でいいのでしょうか。
実は、いけないのです。身体は繋がっているので、骨盤だけを矯正してもまたすぐに、元の歪んだ状態に戻ってしまいます。
骨盤と後頭骨、腰椎と頸椎は兄弟椎と言われていて、骨盤を矯正しても後頭骨が歪んでいると、その歪みの引かれて骨盤も歪んでしまうのです。これを専門用語でロベットブラザーズといいます。
その為、骨盤矯正であっても、全身の矯正をすることが必要になります。
骨盤矯正を行うことで、歪みや腰痛、肩こり、首のこり、頭痛などの症状が解消されることにます。

以上で骨盤矯正は終了ではありません。
さらに殿筋や梨状筋の矯正をすることで、骨盤はより安定することになります。