美肌を作るための皮膚の知識
皮膚は1枚の皮ではなく、表皮、真皮、皮下組織の3つの層に分かれています。
表皮は紫外線や乾燥、細菌、化学物質などや、外部からの刺激から皮膚を守ってくれています。真皮は肌の弾力を作り出す働きがあります。皮膚の最も奥にある皮下組織は脂肪を蓄える部分でクッションの役割を果たしています。
この中で、肌の美しさを左右するのは表皮と真皮になります。
表皮は厚さが0.1㎜もないすごく薄い膜ですが、基底層、有棘層、顆粒層、角質層の4つの層からできています。また、表皮は働きの異なる4種の細胞から作られています。全体の90%以上は角化細胞で、残りはメラニンを作る色素細胞とランゲルハンス細胞(免疫機能を担当)、メルケル細胞(神経系)になります。
表皮の各層は角化細胞の成長によって分かれていて、角化細胞は表皮の一番奥で分裂を始め、少しずつ皮膚の表面近くに移動していきます。皮膚の一番外側に達すると角質細胞と名前を変えて薄く平らに変形していきます。
この角質細胞が10数層も重なったものが角質です。角質層は死んだ細胞の集まりなのでやがてポロポロと剝がれていきます。皮脂やほこりと混じり垢となります。
このように角質の細胞が入れ替わることで、私たちの肌は生まれ変わっていきます。
角質層には天然保湿因子(NMF)と、細胞間脂質であるセラミドがあって肌の水分を保つ働きをしてくれています。
真皮繊維成分の90%は、コラーゲンで、他にエラスチンという繊維と、それらの間を埋めるヒアルロン酸などからできています。
肌の弾力はこの若々しいコラーゲンとエラスチンの量によって決まります。
コラーゲン:肌の張りを保つ膠原繊維の主成分で、白いひも状のタンパク質です。
エラスチン:肌の弾力を保つ弾力繊維の主成分で、ミクロフィブリンと呼ばれる繊維の周りにくっついて弾力繊維を作ります。エラスチンは、ランダムコイル型のたんぱく質です。
ヒアルロン酸:ゼリー状に物質で水分を多く含み水分保持の役割を果たす基質(線維の間を埋める物質)の主成分です。
