ドロドロ血液にならないために
空揚げやラーメン、とんかつ、脂っこい料理には、何とも言えない魅力があります。
しかし、その食事がドロドロ血液を作る元かもしれません。
でも、脂質は決して悪者ではありません。身体のエネルギー源となる大切な栄養素の1つです。日本人の食事摂取基準では、脂質の摂取目標量は、総摂取エネルギーの20%~30%未満に相当する量と設定されています。
実際は、おおよそ40%の人が30%を超える脂質を摂っているのが現状です。脂質の取り過ぎは命に関わる病気のリスクを高めます。
脂質の一種であるコレステロールは、血液とともに全身に運ばれるときに悪玉コレステロール(LDL)に形を変えます。LDLが血液中に増えることで血管壁に入り込みプラークと呼ばれるこぶを形成し、血管が狭くなり流れが滞り、血管壁が厚くもろくなる動脈硬化にもつながります。
プラークが破れて血栓ができると、血管が詰まり心筋梗塞や脳卒中を引き起こす可能性もあります。
中性脂肪が血液中に増えすぎると、LDLが小型化してしまい、更に血管壁に入り込みやすくなり、LDLを回収する働きをする善玉コレステロール(HDL)を減らしてしまいます。
病気のリスクを下げるために、脂質の上手な選び方と減らし方を身に付ける必要があります。
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は、不飽和脂肪酸の一種で、LDL対策に役立つことが分かっていますにで、調理に使うオイルをオリーブオイルに変えたり、サラダのドレッシングをオリーブオイルにしてみるのもお勧めです。
脂質コントロールの上で特に気を付けたいのが、マーガリンなど植物性油脂に含まれるトランス脂肪酸です。LDLを増やし生活習慣病のリスクを高める可能性があり、市販の揚げ物やお菓子類に含まれていることが多いので注意が必要です。
