骨盤ダイエットで本当に痩せれるの?
よく聞かれる疑問です。
骨盤ダイエットで痩せられるとする理論は、「骨盤が開くと内臓が下がってお腹が出てくる」「内臓が下がることにより血行基礎代謝が悪くなり基礎代謝が低下する」その為痩せにくい体質になってしまう。その為、骨盤を締めれば、「内臓が持ち上がりお腹がへっこみ、血行が改善して、基礎代謝が上がり痩せやすい体質になる」ということになります。
ではまず、血行が改善して基礎代謝が上がって痩せやすい体質になるのかどうか。
基礎代謝というものは、そう簡単に変化をするものではなく、基礎代謝量を100Kcal上げるためには、3.5kgも筋肉を増やす必要があります。また、骨盤を締めることで局所的に血流が良くなることがあったとしても全身の基礎代謝に影響するとは考えにくい、更に血流と基礎代謝の関係を証明した論文は国内外ともにないようです。
次に、骨盤を締めることで内臓が持ち上がりポッコリお腹を解消できる?
骨盤は、左右の寛骨と仙骨の3つの骨で構成されていて、骨同士がしっかりと結合をしていて周囲の筋肉や靭帯で固定されています。そのため、骨盤は、開いたり閉じたりはしないのです。さらに、前方は、恥骨結合でつながっているので開いたり閉じたりはしないのです。
ただ、例外として出産時には、靭帯を緩めるホルモンが出て骨盤が開いたり閉じたりします。
そして、内臓が落ちるほど骨盤に変化があれば歩けるような状態ではなくなると思われます。
ちなみに、寛骨は、生まれた時は、腸骨、坐骨、恥骨の3つの骨に分かれています。成長するにあたって1つの骨になります。仙骨も実は生まれた時は5つの骨ですが、成長することで1つの骨となります。ただ、仙骨については、10人に2~3人ほど1つの骨にならない方がおられ、一般の方より腰痛になる可能性が高くなります。
残念ながら、骨盤を締めることだけで痩せることができるなら、世の中に太った人はいないと思われますし、ダイエットの主流になっていたでしょう。今では、主流にもなっていないし、あまり耳にもしなくなってきたことからも分かります。
